Microsoft Wordで文末注を使用する際に境界線を削除して連番の数字のサイズを上付き文字から通常のフォントサイズへと変更する方法

論文を書く際に、長めの論文であれば文末注が必要となります。
学位論文では文末注(endnote)が一般的ですし、ジャーナル論文でも投稿段階では脚注(footnote)ではなく文末注(endnote)として注を書くことが求められることがあります。

Microsoft Wordには文末注を自動で入力する機能がありますが、初期設定では境界線が表示され、注本体の連番の数字が上付きとなっています。
文末注を作成する際に境界線は不要ですし、文末注では連番は(本文では上付きであっても)注本体では上付きではなく、通常の文字サイズとすることの方が一般的かと思います。
こうした設定をしようと思ったときに、その設定方法がが複雑でわかりにくかったため、備忘録として残しておきます。

文末注の挿入

文末注を挿入するには、まず本文の注を挿入したい位置にカーソルを持ってきます。
そして「参考資料」タブの「文末脚注の挿入」をクリックします。

初期設定では、下の画像ように小文字のローマ数字で注が表示され、境界線も表示されます。

脚注番号をアラビア数字に変更する方法

これをアラビア数字に変更したい場合は、先ほどの「参考資料」タブの「脚注」という項目右下の矢印ボタンをクリックします。

すると、下記のようなダイアログが表示されます。

「書式」という項目の「番号書式(N)」からアラビア数字など、他の数字形式に変更できます。
ここでは、アラビア数字を選択します。
すると、下の画像のようにアラビア数字へと変更されます。

境界線を消す方法

次に、境界線を消していきます。

境界線は、「印刷レイアウト」モードでは消すことができません。
「印刷レイアウト」モードとは、初期設定で表示されている、用紙全体が表示されているモードです。

まず、「下書き」モードへと変更します。
「下書き」モードには、「表示」タブの「下書き」から変更できます。
初期設定「印刷レイアウト」モードに戻りたい場合は、このタブの「印刷レイアウト」をクリックすることでいつでも戻ることができます。

次に、「参考資料」タブの「注の表示」をクリックします。

すると、下の画像のようにウインドウが分割されます。

この分割されたウインドウ上部のメニューから、「文末脚注の境界線」を選びます。

すると、下の画像のように、境界線が表示されます。

この状態で、境界線の後にカーソルを持っていきBack Spaceを押すことで、この境界線を消すことができます。

これで境界線は消えました。
ここに、境界線の代わりに「注」とか”Notes”と記載するとよいかと思います。

どちらも必要ないという場合は、削除するだけでは不十分です。
これでは、注の前に必ず1行空行は入ってしまうことになるからです。
この空行を削除するためには、この行にカーソルを置いた状態で、「ホーム」タブの「段落」という項目右下の矢印をクリックし、現れるダイアログから設定します。

下の画像のダイアログが現れますので、このダイアログの「行間(N)」という項目から「固定値」を選び、右側の「間隔(A)」に「0.7」と入力します。

これで、境界線を消し、不要が空行も見えなくすることができました。

なお、境界線と空行は、1ページ目の注と2ページ目以降の注で別々に設定する必要があります。
最初に境界線を削除した際に使用した分割ウインドウで「文末脚注の継続時の境界線」を選ぶと2ページ目以降の注で表示される境界線が現れますので、先ほどと同じ手順で境界線を削除し、行間を固定値0.7に設定します。
また、「文末脚注継続時の注」を選び、ここでも行間を固定値0.7に設定しておきます。

これで、境界線についての設定はすべて終了です。
「表示」タブの「印刷レイアウト」をクリックし、最初の画面に戻ると、境界線が消えているかと思います。

連番のサイズを変更する方法

次に、注本体の連番のサイズを変更していきます。

初期設定では、下の画像のように、上付き文字となっています。

これを上付き文字ではなく、本文のフォントサイズと同じフォントサイズに変更していきます。

前提として、注に何か入力されている必要があるため、ここでは”Ggg hhh iii jjj.”と入力しておきます。

次に、注本体の数字を選択します。

この状態で、この数字の上で右クリックし、現れたメニューから「スタイル(S)」をクリックします。

そして現れる次のダイアログで、「文末脚注文字列」を選択して、「設定(A)」をクリックします。

そうすると下の画像のように、注の番号も上付き文字ではなく、注本文と同じフォントサイズとなります。

ただし、これは1度設定すれば2つ目以降の注にも反映されるというわけではなく、その都度設定する必要があります。
一括で設定できる方法をご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。

おわりに

以上、Microsoft Wordで文末注を使用する際に境界線を削除し、連番の数字のサイズを上付き文字から通所のフォントサイズへと変更する方法でした。

Microsoft Wordは、このように細かなことも設定できるのですが、その設定方法が非常に複雑で厄介です。
注をの書式というのは、結構多くの人が変更したいと思うはずなのですが、なぜこんなにも設定方法が複雑なのか…
Microsoft社には、もっと簡単に設定できるように設定項目を考えていただきたいものです(とは言え、今さらいろいろと変更されても逆に混乱するかもしれませんが)。

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